快楽亭ブラックの出直しブログ

孤高の落語家にしてディープな日本映画評論家・快楽亭ブラック師匠の情報を発信するブログです

08年4月24日

 珍しく家で原稿書き、日本映画専門チャンネルにFAX送稿してから自転車で浅草へ向うも途中で雨が降り、自転車を置いてバスで浅草へ。日刊スポーツを買って昨日の競馬の結果を見たら、ウソ、ディラクエ追い込むも届かず4分の3馬身差の2着だって。内田博幸が乗っていたら確実に勝ったろうに、彼がJRAに移籍して南関東に信頼出来る騎手がいなくなったぞ。

 渋谷へ出て箱根そばで山かけそばを食べてからシネマヴェーラ渋谷へ。今日は東映時代劇2本立。

 「江戸の悪太郎」はかつて嵐寛主演で撮った作品のリメイクで、主人公の浪人・大友柳太朗の住んでいる貧乏長屋が、スリも高利貸も差別せずに個を尊重し、助け合って生きるマキノ雅弘お得意のユートピアになっているのが良い。そのユートピアを破壊しインチキ宗教の本部にしようという悪旗本の陰謀に大友が一人立ち向うと、長屋全員が助けに行く。これぞ正しい民衆蜂起、革命とはこうありたいものだ。

 「恋山彦」は阪妻作品のリメイクだが、五代将軍綱吉の頃、信州の山奥に隠れ住んでいた平家の子孫がいきなり江戸城に乗りこんで天下を天皇に返せと迫る変な映画、これでも吉川英治原作だって。吉川って作家はろくなもんじゃない。その平家とそっくりな浪人が身代りになって死に、平家は妻の仇・柳沢吉保を殺して二人で山奥に戻るというのがわからない。天皇に天下を戻す話はどうなったんだ。

 こんないい加減な男の身代りになって死んだ浪人が浮かばれないぞ。命に軽重の差はないと考えるあっしには認められない映画だし、個を尊重するマキノらしからぬ題材だ。

 喜楽でチャーハン750円を食べるも、チャーハンもタマゴスープもこれが喜楽の味?と思う程不味い。きっといつものコックが急病で休んだのだ。

 新橋へ出ていつもの床屋へ、ヒゲ剃りの時相当あっしの顔を傷つけたらしく、血止めを3ヶ所に塗っていたぞ。6月の新橋演舞場新派公演のチケットをゲットし、東銀座の西むらで予約しておいたカツサンドを持って帝国劇場へ、「ラ・マンチャの男」を見るのだ。

 序曲の演奏からうれしくって目がうるむ。

 「ラ・マンチャの男」はあっしにとってNo1の芝居なのだ。ちなみに他では市川猿之助の「義経千本桜」、中村富十郎の「勧進帳」、片岡仁左衛門の「元禄忠臣蔵・御浜御殿」が確実にあっしを感動させる。

 人はどうあるべきか、人はどう生きるべきかという説教臭く鼻白むようなテーマを持ち、宗教裁判にかけられる劇作家が牢獄の中で囚人たちの前で演じてみせるドン・キホーテの物語という複雑な構成で描かれる物語だが、見る者を魂が震える程感動させずにはおかない奇跡のようなミュージカルが「ラ・マンチャの男」なのだ。

 上演時間2時間5分の間、あっしはSEXの時以上のエクスタシーの表情でこのミュージカルに泣き、笑い、感動しまくった。至福の時間だった。20代の時、初めて見て何だかわからないが無性に感動して以来、上演される度に足を運んだ。そして見る度に汚れた魂が洗われるような感動をした。あっしが借金地獄に堕ち大勢の人に迷惑をかけたのは、その時期だけは金がなくてこの芝居を見られず魂の洗濯を怠った為だとばかり思っていたが、今日見直して違うのに気づいた。97年の青山劇場での公演に前妻を連れて行ったら

 「男の人が見たら感動するかもね」

 の一言だった。ウソだろ。男とか女とかの問題じゃなくって、人間だったら感動するだろ。

 傷つきやすいB型のあっしはそれがショックで、それ以来人を誘うどころか自分で見に行くことすらやめてしまったのだ。離婚して3年、やっと「ラ・マンチャの男」が見られるまで精神が回復したのが何よりうれしいし、快楽亭ブラックという人間は、物語が大好きで、それを栄養素にして生きているんだということが再認識出来た。今日、この芝居に誘った照さん(前妻の「照さんだったら感動するよ」の一言で声を掛けた)とK嬢(本当は昨日の誕生日に見せたかったが、昨日は休演日だった。昨日の歌舞伎と合わせ技一本があっしからの誕生日プレゼントだ)の2人共モーレツに感動してくれて余は満足じゃ。

 帰りに鹿児島料理の店、ゆうらく館でさつま揚げ、きびなご刺、しゃも刺で一杯やり、帰って「風と雲と虹と」を見て寝る。

 P.S.
 K嬢、「笑顔がステキ」と照さんがすっかり気に入ったようだ。老け顔の女子大生は老け専でもあったのか?
  1. 2008/04/24(木) 23:19:22|
  2. 借金男のお気楽日記
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二代目快楽亭ブラック

公演案内

7/26(土)
「快楽亭ブラック毒演会」

トリイホール(大阪)[→地図
13:30開場/14:00開演
[料金]前売¥2,200 当日¥2,500 ブラック団¥2,000
[問合せ]トリイホール 06-6211-2506

7/27(日)
「快楽亭ブラック毒演会」

お食事処・楽(名古屋)[→地図
13:30開場/14:00開演
[料金]前売¥2,200 当日¥2,500
[予約・問合せ]090-3852-933 片桐またはメール kblack.nagoya@gmail.com

8/2(土)
「快楽亭ブラック怪談話の会」

浅草ヨーロー堂[→地図
12:30開場/13:00開演
[料金]¥500
[問合せ]ヨーロー堂 03-3843-3521

8/16(土)
「快楽亭ブラック毒演会」

浅草木馬亭[→地図
12:30開場/13:00開演
[演目]「マラなし芳一」「大工調べ」「文違い」「反対車」
[料金]前売¥2,200 当日¥2,500 ブラック団¥2,000
[予約・問合せ]ブラック 03-3803-3324

8/20(水)
快楽亭ブラックぷれぜんつ
「ブラックvs鈴木邦男の70年代、戦争、天皇なんでも語り」

阿佐ヶ谷ロフトA[→地図
18:30開場/19:30開演
[出演]快楽亭ブラック、鈴木邦男(一水会顧問) ゲスト:梅田佳声(紙芝居)
[料金]前売¥1,500 当日¥2,000(ともに飲食代別)
[予約・問合せ]ロフトA 03-5929-3445

8/23(土)
「快楽亭ブラック毒演会」

トリイホール(大阪)[→地図
13:30開場/14:00開演
[料金]前売¥2,200 当日¥2,500 ブラック団¥2,000 昼夜通し4200円
[問合せ]トリイホール 06-6211-2506

8/23(土)
「快楽亭ブラック・桂文福 二人会」

トリイホール(大阪)[→地図
17:30開場/18:00開演
[出演]快楽亭ブラック、桂文福、ぽんぽ娘、文鹿
[料金]前売¥2,200 当日¥2,500 ブラック団¥2,000 昼夜通し4200円
[問合せ]トリイホール 06-6211-2506

9/13(土)
「快楽亭ブラック毒演会」

浅草木馬亭[→地図
12:30開場/13:00開演
[演目]「道具屋松竹篇」「蛙茶番」「七段目」「大山詣り」
[料金]前売¥2,200 当日¥2,500 ブラック団¥2,000
[予約・問合せ]ブラック 03-3803-3324

最新情報

■CD全集第二弾『ふたたび借金男』リリース中!!
さらにパワーアップして帰ってきたブラック落語全集第二弾! 各¥2,000、全10枚予定となっております。また、前シリーズ『借金男』全10枚も絶賛発売中です。あわせてどうぞ!
【お取り扱い】
・ブラック公演会場 ・紀伊國屋書店新宿本店内ミュージックテイト ・浅草ヨーロー堂 ・横浜ジョイナス新星堂 ・市原栄光堂(京都) ・大十(大阪) ・落語天国(楽天市場)など

■ブラック落語、ダウンロード販売!!
rakugonokura.gif
文化放送の落語音源ダウンロード販売サイト「落語の蔵」にて ブラック師匠の落語音源の販売が始まりました。CD全集とのカブリはなしです。ぜひともチェックしてみてください!

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(ほぼ)月刊快楽亭ブラック
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助六 Vol.4(二玄社)'06.10
 今、誰も教えてくれない 日本の嗜み「粋ってどんな感じ?」
週刊朝日(朝日新聞社)'06.06.09
 「週刊図書館『ヤバイ話連発の落語集』」
週刊新潮(新潮社)'06.04.20
 「過激すぎる『タブー満載!』初めて落語になった『放送禁止落語』」
BREAK MAX(コアマガジン)'06.01
 「快楽亭ブラックインタビュー」(インタビュアー:吉田豪)
エンタクシー(扶桑社)'06.01
 独占告白手記Part2 救命率三割大動脈乖離手術顛末記「あぁ、生きてて良かった」
EX大衆(双葉社)'05.12
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BRUTUS(マガジンハウス)'05.11
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サイゾー(インフォバーン)'05.10
 座談会「“取り扱い要注意”〈放送禁止芸人〉大集合」
BUBKA(コアマガジン)'05.10
 「くらたま&ヨーコの恋愛劇場」ゲスト:快楽亭ブラック
エンタクシー(扶桑社)'05.10
 「二千万円借金地獄除名顛末記」

著書


『快楽亭ブラックの放送禁止落語大全2』(CD付)

¥1,800(税込)/洋泉社


『快楽亭ブラックの放送禁止落語大全』(CD付)

¥1,785(税込)/洋泉社


『借金2000万円返済記』

¥1,300(税込)/ブックマン社


『日本映画に愛の鞭とロウソクを―さらば愛しの名画座たち』

¥1,575(税込)/イーハトーヴ出版

ブラックかわら版

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