快楽亭ブラックの出直しブログ

孤高の落語家にしてディープな日本映画評論家・快楽亭ブラック師匠の情報を発信するブログです

06年12月26日

 6時に家を出て7時6分のひかりで京都へ。

 朝食はいつもの深川めしだと飽きるのでシューマイチャーハン弁当にするも、シューマイはともかくチャーハンのまずいのなんのって。

 それと冬物のズボンをはいてきたが、あっしが一番太っていた時のものなのでブカブカで歩いているうちにズリ落ちてしまうのは困りものだ。どこかでベルトかサスペンダーを買わなくては。京都駅からバスで四条河原町まで行き南座へ。今日は顔見世、中村勘三郎襲名披露の千秋楽なのだ。あっしは去年3月の襲名披露の初日を見ているから、1年10ヶ月の披露興行の千秋楽を見れば、オセロだったら全部見たことになるぞ。

 昼の部は3階なのに2等席で9450円も取られた。歌舞伎座はたしか6300円だったのに!

 「猿若江戸の初櫓」は中村蝶紫が出雲の阿国の弟子の役で出演して踊りを踊っていた。

 今日は舞台で居眠りをしなかった。偉いっ。

 そういえばこいつともしばらく飲んでないなあ。

 「寿曽我対面」はストーリーがなく退屈なだけ。終わって外へ出て松葉でにしんそば、鮭ご飯付き1300円を食べる。南座で芝居を見る時はいつもこれなのだ。

 「義経千本桜・道行初音旅」で勘三郎が舞台に登場した時の拍手は、今までこの芝居を見た中で一番、まさに場内割れんばかりの拍手だった。しかし時間の関係か道化役の追手の登場をカットしたので面白味に欠けた。

 続いて「義経千本桜・川連法眼館」。勘三郎の佐藤忠信に片岡仁左衛門が源義経、中村橋之助と中村翫雀が義経の家来という顔見世ならではの豪華版も、静御前がさっきの幕の坂田藤十郎から中村勘太郎に代わるのは如何なものか。芝居の方は今までの演出よりケレンを増してズンと面白くなってきたが、ここも時間の関係で立ち回りをカットしているのが残念。

 最後は中村芝翫の「女猿曳」。それにしてもいつもは11時開演のところを10時30分開演にしてまで5本立てにする必要があるのか?

 外へ出ると雨が降っていた。夕食用に近くのコンビニで弁当を買い夜の部へ、今度は2階の一等席、安い席は全て売り切れだったのだ。一等左側の桟敷席には舞妓がズラリ並んでの総見、そういえば歌舞伎座の初日は芸者の総見だった。こういうのって、勘三郎が招待するのか、それとも彼女たちが身銭を切って応援しているのか?

 ともかくこの襲名披露、芸者で始まって芸者で終わったわけね。

 「俊寛」の仁左衛門が船を見送る場面で波にもまれる新演出を見せた。演者が決った型にとらわれず日々研究しているからこそ感動させるのね。近頃にない結構な「俊寛」、仁左衛門は今が円熟の時だ。

 続く「口上」でその仁左衛門が、この顔見世に出演することを最大の願いにしながら病気で10月に亡くなった中村源左衛門の想い出と、彼の写真を胸に抱いて勘三郎が毎日口上を勤めていることを紹介し、勘三郎と橋之助を泣かせ、坂東弥十郎は感極まって自分の口上を言えなくなった程だ。中村源左衛門、渋くていい役者だったなあ。

 「京鹿子娘道成寺」、勘三郎の花子は結構も所化たちが遊び過ぎて緊張感がない。また押し戻しまで付ける必要があったのか。

 「雁のたより」は松竹新喜劇のような馬鹿馬鹿しい話。主人公の二枚目を演じる坂田藤十郎、ともかく若い。主人公の髪結いが客と世間話をしているところへ、台本にないのに丁稚役で勘三郎が飛び入り出演、客だけでなく藤十郎と翫雀をもびっくりさせた。あっしは千秋楽だし、中村屋のことだからきっと何かやると思っていたけどね。

 見たいのはここまでだった。最後は橋之助、翫雀、扇雀、弥十郎、勘太郎、七之助、孝太郎、愛之助といった二線級総出演の踊り「乗合船恵方萬歳」だから見ずに帰ってもよかったが、せっかく京都まで来たんだからと見ることにした。踊りが終わって幕が閉まる。しかし拍手は鳴り止まない。踊りに感動したわけじゃない。勘三郎の再登場を期待しての拍手だ。幕が開いた。踊りの出演者たちによるカーテンコール。勘三郎の姿はない。扇雀が客席にもっと拍手をと合図する。七之助が楽屋へ父を呼びに行く。しばらくすると3階席から大歓声が、なんと勘三郎が3階席に現われたのだ。何とも憎い演出をする。それから1階に降り花道から舞台へ、観客に感謝の言葉を述べて1年10ヶ月の襲名披露はTHE END。十八代目、中村勘三郎、実に嬉しい役者だ。これだけ客に愛されるのも感動を与えているから。あっしも年内あと十三席、感動を与えたいものだ。
  1. 2006/12/26(火) 23:13:34|
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二代目快楽亭ブラック

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11/6(木)
「やればできるぞ古典落語part3」

浅草木馬亭[→地図
18:00開場/18:30開演
[出演]ブラック、唐沢俊一、三遊亭白鳥、立川談之助、立川抜志
[料金]前売¥2,200 当日¥2,500 ブラック団¥2,000
[予約・問合せ]談之助 03-3803-3324

11/15(土)
「快楽亭ブラック毒演会」

浅草木馬亭[→地図
12:30開場/13:00開演
[料金]Aコース(CD「借金男2リニューアル版 文七ぶっとい・一発のオマンコ」付) 前売3,200円 当日3,500円 ブラック団3,000円
Bコース(CDなし) 前売2,200円 当日2,500円 ブラック団2,000円
[問合せ]ブラック 03-3803-3324

11/23(日)
「快楽亭ブラック毒演会」

トリイホール(大阪)[→地図
13:30開場/14:00開演
[料金]Aコース(CD「借金男2リニューアル版 文七ぶっとい・一発のオマンコ」付) 前売3,200円 当日3,500円 ブラック団3,000円
Bコース(CDなし) 前売2,200円 当日2,500円 ブラック団2,000円
[問合せ]トリイホール 06-6211-2506

11/24(月・祝)
「快楽亭ブラック毒演会」

食事処・楽(名古屋)[→地図
13:30開場/14:00開演
[料金]Aコース(CD「借金男2リニューアル版 文七ぶっとい・一発のオマンコ」付) 前売3,200円 当日3,500円
Bコース(CDなし) 前売2,200円 当日2,500円
[問合せ]片桐 kblack.nagoya@gmail.com

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さらにパワーアップして帰ってきたブラック落語全集第二弾! 各¥2,000、全10枚予定となっております。また、前シリーズ『借金男』全10枚も絶賛発売中です。あわせてどうぞ!
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